トラクト04 ―変わらないものを求めて― 「こころのやすらぐ場所へ」
― 変わらないものを求めて ― 「こころのやすらぐ場所へ」
兎追ひし かの山
小鮒釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)
この曲のメロディーと歌詞は、私たちの心に何とも言えない懐かしさをもたらします。長く歌い継がれてきた唱歌「故郷(ふるさと)」は、岡野貞一作曲、高野辰之助作詞です。岡野と高野が生んだ唱歌には、他に「春が来た」「紅葉」など名曲がそろっています。

作曲者である岡野貞一はクリスチャンでした。「故郷」のメロディーも、ある讃美歌から曲のヒントを得たそうです。
彼は少年時代に通っていた鳥取教会で初めて讃美歌に接し、14歳の時に洗礼を受けました。その後、岡山のキリスト教系の中学校に入学し、そこでアメリカ人の宣教師アダムズにオルガンを習って才能を認められ、彼女のすすめで東京音楽学校(現東京芸術大学)に入学します。
卒業後は母校で教鞭をとる一方、本郷の教会でオルガン奏者をつとめ、63歳で亡くなるまで40年以上も、日曜日には休むことなく教会で礼拝のオルガンを弾き、聖歌隊の指導を続けました。
彼は実直で寡黙だったため、亡くなるまで「故郷」が彼の作曲だったことは、家族もまったく知らなかったそうです。教会の他の信者も彼が有名な作曲家であることを、後で知って恐縮したといいます。

心のふるさと
辞書を引くと「故郷」とは「生まれ育った土地」と記されています。私たちの心が、故郷に向くのは、かってそこに大切な時間を過ごした思い出があるからでしょう。
私たちは心のどこかで、自分が無条件で受け入れられ、重荷を降ろして休むことができる、失ってしまった「故郷」を探し求めているかもしれません。
聖書の中に「放蕩息子」のたとえ話があります。故郷と父親を捨て、自分の思うままに生きたあげく、身を持ち崩した若者が主人公です。それはまさしく、罪人である”わたし”の姿を示しています。しかし、聖書は同時に、”忘れがたき故郷”へ帰る唯一の道があるとも伝えているのです。
『わたし(イエス・キリスト)が道であり、真理であり、いのちなのです』
たましいの創造者という、帰るべき心安らぐ心安らぐ場所があります。あなたも、罪と死という深い暗闇から、いのちと望みにあふれた道へと、歩みはじめられますように。

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